八ヶ岳・赤岳プライベートガイド(2025.06.20)

百名山登頂を目指すK様と、44座目となる八ヶ岳の主峰・赤岳に登ってきました。天気は晴れ、気温は20℃くらいで、沢沿いの樹林帯は気持ち良く、稜線で日差しがあるところは暑く感じました。雲は多いものの、南八ヶ岳の稜線を一望でき、茅野や野辺山の町並みもよく見えました。富士山は山頂部分がちょっと顔を出していました。

午前5時に美濃戸口駐車場で待ち合わせ、出発準備をして5時30分出発。赤岳は日帰りは可能な山ですが、距離約16km、獲得標高1500m D+あり、標準コースタイムでも10時間以上かかります。また、行者小屋からのルートは、地蔵尾根、文三郎尾根のどちらを通っても、鎖場や急登が続き山歩きの技術も求められる厳しいコースです。

今回は南沢から行者小屋を経由して、登りは地蔵尾根、下りは文三郎尾根を歩きました。南沢も歩き始めは気持ち良い森歩きですが、途中から登りもきつくなりゴロゴロの岩の上を歩く長いコースになります。K様はしっかりした足取りで、行者小屋に着いても疲れもなく(この時点で約7km、800m D+)、その後の地蔵尾根も安全にしっかりと登っていただきました。赤岳天望荘で長めの休憩をとって、そこから最後の急登、さすがに疲れが出てくるところですが、目の前に見える山頂に向かって一歩一歩登っていきました。下りは文三郎尾根分岐までは険しい鎖場、そのあとはザレた長い下りで、何度も足を滑らせながら下っていきました。

百名山の登頂を目指すK様は、日帰り最難関の皇海山登山も計画されており、そのよい練習になった、疲れない歩き方を実感できたと喜んでいただきました。K様のポジティブで明るい性格も長時間の山行に向いていると思いました。

5月下旬〜6月初のツクモグサやホテイラン、7月中旬のコマクサのちょうど谷間に当たるこの時期ですが、八ヶ岳など限られた場所で見られるチョウノスケソウが満開、ウルップソウもたくさん咲いていました。他にもキバナノコマノツメ、ミツバオウレンのお花畑、ミヤマキンバイ、ハクサンイチゲを楽しみました。ズダヤクシュやオサバグサのような小さな見落としがちな花も見つけることができました。

午後3時30分、しっかり脚を残して下山。約10時間の山行でした。百名山44座目登頂おめでとうございます!

チョウノスケソウ(左)
ウルップソウ(右)
どちらも国内の限られた場所でしか見られません。

喘息の薬になるズダヤクシュ(左)
シダのようなギザギザの葉が特徴的なオサバグサ(右)