春に鳴くセミ「エゾハルゼミ」の鳴き声

新緑の5月から6月にかけ、セミが鳴くにはちょっと早い時期に、山を歩いているとヒグラシのような、カエルのような「何かの鳴き声」を耳にします。ツアーでお客様と山を登っていると、「あの鳴き声は何ですか? カエルですか?」とか、「もうセミが鳴いているのですか?」と聞かれることがあります。それはハルゼミの鳴き声です。

1000mより高い山だと、エゾハルゼミというセミになりますが、小さくて、羽が透明で茶色の胴体が見えます(ハルゼミは少し黒っぽいです)。鳴き声は、ヒグラシのような「ケケケケケケケ…」とかカエルのような「ゲゲゲゲゲゲゲ…」と聞こえます。マツの木などをよく見ると、小さな抜け殻を見つけることができますが、先日八ヶ岳・赤岳の山頂の岩でエゾハルゼミを見ることができました。その鳴き声がこちらです。

単体のエゾハルゼミでこの音量。たくさんのエゾハルゼミが大合唱すると、かなりの大音量で鳥のさえずりも聞こえなくなります。ちょっとうるさいですが、何年も地中にいてやっと成虫になり、地上のわずかな期間、元気に鳴いている声を聞くとその生命力を感じます。