海外遠征〜韓国第3の高峰「雪岳山」に挑む

2026年10月3日(土)、韓国第3の高峰・雪岳山(ソラクサン、1,708m)に登ってきました。

今回は、エベレスト登頂を果たしたばかりのガイド仲間・Tさんと、その山友であるパワフルな山ガール3名との韓国遠征です。前日にソウルの繁華街・江南(カンナム)に入り、香ばしいサムギョプサルでスタミナをチャージ。翌日の登山に備えました。

「雪岳山」という名前からは雪に覆われた山を連想しますが、その素顔は白い花崗岩が露出した、荒々しくも美しい岩の山。日本の瑞牆山や南アルプスの鳳凰三山を彷彿とさせる景観が広がります。一つの独立峰ではなく、いくつもの岩峰や稜線からなる広大な山域が国立公園に指定されており、その最高峰が大青峰(デチョンボン)です。

今回は寒渓嶺(ハンゲリョン)から大青峰を経て、五色温泉へと抜ける縦走ルートを選びました。ところが、いきなり波乱の幕開けとなります。ソウルからの高速バスが連休の大渋滞に巻き込まれ、予定より約2時間遅れで到着。なんと登山口ゲートが閉まる正午の、わずか5分前に滑り込むことになりました。

しかも、下山後にソウルへ戻る最終バスは予約済み。これに乗るためには、遅くとも19時半までに下山しなければなりません。歩行距離約13km、登りの累積標高差1,270m、下り1,760m。標準コースタイム約8時間。健脚揃いのメンバーとはいえ、なかなかタイトな行程です。休憩時間を調整しながら、足並みを揃えて先を急ぎました。

登り始めて1時間ほどで、大青峰へと続く尾根に出ます。展望スポットからは、そびえ立つ岩稜とダイナミックな大パノラマが広がります。

「あれが恐竜稜線ですよ」

隣にいた韓国人登山者が教えてくれました。その名の通り、恐竜の背びれのように鋭い岩峰が連なる稜線は、雪岳山を代表する難所として知られています。前方には、目指す大青峰へと続く伸びやかな尾根も一望でき、思わず胸が高鳴ります。

国立公園らしくよく整備されたトレイルを進み、登山開始から約4時間半。ついに標高1,708mの大青峰に到着しました! 山頂からの眺めはまさに絶景。眼下には青く広がる日本海(東海)。そして北へ視線を向ければ、国境の向こうに北朝鮮の山並みがうっすらと浮かび上がります。

山頂は五色温泉側から登ってきた大勢の登山者で、活気に満ちあふれていました。どうやら寒渓嶺からの縦走派は少数だったようです。素晴らしい景色を目に焼き付け、記念撮影を済ませると、時刻は早くも17時。名残惜しいですが、そろそろ下山開始です。五色温泉へと続く下山道は、よく整備されているものの、かなりの急坂。段差の大きな階段が延々と続き、疲労の溜まった膝や脚に容赦なく衝撃が響きます。周囲の登山者たちも、最後は足元をふらつかせながら、懸命に下っていました。

そして19時すぎ、ヘッドライトの明かりを頼りに五色温泉登山口へ無事下山。登山口は温泉施設が近く、すぐにタクシーをつかまえることができ、バスターミナルへ急ぎました。今回は温泉に浸かる時間はありませんでしたが、それでもバスターミナルで韓国のごく一般的な食事を食べ、無事にソウル行きの最終バスに乗り込むことができました。

言葉も文化も違う異国の山ですが、美しい自然を前に目を輝かせる登山者たちの姿は、日本と何も変わりません。荒々しい岩峰の景観と、山を愛する人々の熱気に触れた、忘れがたい海外遠征となりました。今回の山行をご案内いただいたTさん、ありがとうございました。そして、ハードな縦走コースを最後まで一緒に歩き切ったメンバーのみなさん、本当にお疲れさまでした!