山小屋の名物をめぐる山旅〜北八ヶ岳グルメ プライベートツアー

2026年10月10日(土)〜11日(日)、山ガールのみなさんと北八ヶ岳のグルメツアーに行ってきました。八ヶ岳の楽しみは、山頂からの絶景だけではありません。個性豊かな山小屋で味わう名物料理も大きな魅力です。今回のお目当ては、黒百合ヒュッテのビーフシチューと高見石小屋のあげパン。秋晴れの北八ヶ岳で、天狗岳登山と山小屋グルメを満喫する一泊二日の山旅に出かけました。

1日目は渋ノ湯登山口から登山開始。天気は快晴で、気持ち良い青空が広がっています。登り始めから急登です。心拍をあげないようゆっくりと歩いていきます。唐沢鉱泉からのルートと合流すると、少し歩きやすくなります。沢沿いの樹林帯に入ると、1日目の宿泊地となる黒百合ヒュッテまであと1時間くらいですが、再び勾配がきつくなります。

この日、最初のグルメ、黒百合ヒュッテのビーフシチュー(ランチメニュー)を目指して頑張ります。スタートから約3時間で黒百合ヒュッテに到着しました。たくさんの登山客が小屋前でくつろいでいます。ほとんどの方がビーフシチューを食べていました。しっかり煮込まれてほろほろになったお肉と、野菜がゴロゴロのビーフシチュー。セットで頼むとカリッと焼かれたパンがついてきます。少し濃いめの味付けは疲れた体に染みわたります。

この日は天狗の奥庭方面に足を伸ばし、明日登る天狗岳や北アルプスの眺望を楽しみました。黒百合ヒュッテの夕飯はハンバーグ。これも定番です。大きめで、しっとりした食感のハンバーグで、デミグラスと和風おろしのたれを選べます。

翌朝は6時に登山を開始しました。この日も天気は快晴、気温は7-8℃、風は静穏です。少し寒いですが、日が昇り始めると暖かくなり、こまめに衣服の調整をします。中山峠を越えて少し登ると、一気に視界が開けます。目の前にはこれから登る東天狗と西天狗がそびえ、乗鞍岳から白馬三山まで北アルプスが一望できました。朝の空気はとても澄んでいて、槍〜穂高の稜線がくっきりと見え、気分が上がります。「あのぴょんと尖ったところが槍ヶ岳ですね」とお客様。「そこから左に稜線を辿ると、大きく切れ落ちたところがありますね? あれが大キレットですよ」そんな説明をしながら北アルプスに思いを馳せます。

ここから先、東天狗岳までは大きな岩が重なる登りと、そのあとの急登。標高をあげると奥秩父や日光の山々、浅間山が見えてきます。360°のパノラマを楽しみながら登り続けると1時間ほどで東天狗岳山頂です。山頂からは赤岳や阿弥陀岳といった急峻な南八ヶ岳の山や南アルプスが大きく見えてきます。こうした絶景を前にすると、今度、あの山に登りたい!という気持ちになります。お客様は「次は赤岳に登りたい!」と次の目標ができたようです。

東天狗岳を下り、次は西天狗岳へ。今回2つめの山頂です。南八ヶ岳や南アルプスを一望できる東天狗岳と西天狗岳のコルは、私が個人的に大好きな場所。普段、甲斐駒ヶ岳や北岳に隠れて見えない仙丈ヶ岳がひと際大きく見えます。

西天狗岳に登った後は中山峠に戻り、中山を経て高見石小屋へ。ちょうどお昼時のためか、高見石小屋はたくさんの人で賑わっていました。高見石小屋では名物のあげパンにコケモモジュース、モンブラン(ケーキ)を注文。飯能のコーヒー豆「やまびより珈琲」でいただきました。あげパンは一皿5個。揚げたてでほかほかです。きなこやセサミ、ココア、イタリアン風味などいろいろな味を一度に楽しめます。一人で5個食べたお客様もいらっしゃいます。おいしい山小屋スイーツを前に、皆さんの笑顔が弾けます。

このあとは地蔵仏を経て渋ノ湯登山口に下山です。しばらくは歩きやすい樹林帯ですが、賽の河原に入ると、足場の悪い岩の上を歩いていきます。この岩ゴロルートは1時間以上続き、朝6時から7〜8時間歩いている脚には堪えます。それでも、普段から山に登られているみなさん。疲れはあったものの、冗談を言い合いながら、明るい雰囲気で下りていきました。

15時前、渋ノ湯登山口に無事下山。2日間で歩いた距離約12km、標高差約1,000m。歩行時間は11時間30分。澄み渡る秋空の下、天狗岳の絶景と山小屋の名物グルメを満喫した2日間でした。山を歩く楽しみは、山頂に立つことだけではありません。そんな北八ヶ岳の魅力を改めて感じる山旅でした。お疲れ様でした。